尖石遺跡(長野県茅野市)

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茅野の尖石縄文考古館。車がないとアクセスがなかなか大変です。バスはいちおうありますが、本数少なくて時間が合わなかったので、だいたい同じ方向と思われるバスに適当に乗って、途中下車。そこからてくてく歩いて行きました。←良い子のみなさんは真似してはいけません。

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4-5kmくらいならいつも歩いて行くんですが、茅野駅からバス20分、ってことは距離はもっとありますね。さらに八ヶ岳に向かって登っていく斜面の途中なので無茶は禁物。

澄んだ秋晴れの中、てくてくと歩きます。見晴らしがいい。八ヶ岳は雲に覆われて見えませんでしたが、八ヶ岳を背にすると、向こう側に見えるのはおそらく諏訪の守屋山、でしょう。

八ヶ岳山麓のこの地域は、縄文文化が大きく栄えたことで知られています。数々の遺跡や埋蔵品が多数発見されています。もともとは諏訪湖がもっと大きくて広くて、茅野のあたりまで諏訪湖だったそうなので、このあたりからも湖が見えたのかもしれません。

IMG_8762美しい樹木の根元に古からの神様を祀った「湛(たたえ)」がありました。立派な美しい樹木を大切にしつつ、土着の神を崇める文化が、あちこちにこのような形で残っているのでしょう。

畑の中をてくてく歩いて、ようやくたどり着きました。目的地まであともうすこし。

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雑木林の中にはひっそりとコテージが並び、川が流れています。縄文の人々は、日差しが降り注ぐこんな森の中で暮らしていたのかと、想像がふくらみます。

敷地の中には、縄文考古館、尖石・与助尾根遺跡があります。考古館には、縄文ビーナス&仮面の女神2体の国宝を始め、同じく国宝指定の土器が数多く収められていました。→★

地域の方々による土器作成、考古学などの自主サークル活動、レクチャーやイベント開催も盛んな様子で、「縄文」をキーワードにさまざまな催しやつながりが活発に行われていることが伝わってきます。

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八ヶ岳山麓は、有数の黒曜石の産地なのだそうです。(同じように黒曜石産地として有名なのは、伊豆七島の神津島!)

古代の人々の交易圏は、現代の我々が想像する以上に活発で広い範囲にわたっていたのでしょう。

そういえば、茅野駅のホームに大きな黒曜石の原石がかざってありましたっけ。(写真撮ってくるの忘れた)

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ここが「尖石遺跡」と「与助尾根遺跡」のあと。(遺跡のあと、というのもおかしなはなしですが…)

たくさんの住居が立ち並ぶ生活の場だったり、祭祀場があったのでしょう。このあたりでも、大昔はいまのような寒冷地ではなかったようなので、秀麗な山がみえて、湖を見下ろす、日当たりのよい土地は、超高級住宅地だったのかもしれません。

IMGP9498遺跡の広場の脇から階段を少し下ったところに、「尖石」が祀られています。

石器を作るためにこの石で削った、とも考えられるそうですが、おそらくこの石自体が信仰の対象だったり、磐座だったりしたのでしょう。(調べてみます…)巨石信仰、それにまつわる磐座という発想は、非常に古い時代から各地でみられます。

そしてやっぱりここもやはり、秀麗な樹木がすっくと天を目指して伸びていることが非常に印象的です。

長い長い時間、ほとんど変わらない姿のままどっしりと居続ける石に比べると、木は生き物なのだと感じさせられます。人間に比べれば、樹木ははるかに長生きだけれど、それでもいつかは枯れたり、弱ったりするわけですから。

尖石は、周囲を4本の柱で囲われていて、これはこの地域の信仰の形である「御柱」をかたどっているとおもわれます。木と石のコンビネーション。

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この日はぴかぴかの秋晴れの中、良い空気をいっぱい吸い込んで、土偶と土器をいっぱいみて、尖石の前で古代をたくさん感じたら、なんだかもうおなかいっぱいになりました。

ここからまた少し坂をくだったところにある「尖石温泉縄文の湯」 にいって、温泉に浸かり、床暖房の効いた休息室でぼんやり外をみていたら、あっというまに夕方近くなってしまいました。なんたる贅沢。いい1日でした。

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